大地の芸術祭-その4

信濃川を渡って「川西エリア」の「ナカゴグリーンパーク」へ キャンプ場やゴルフの打ち放しがある公園内にいくつもの作品が点在している。 そこへ向かう途中の「上野」という交差点の角。 インテリアデザイナーの内田繁さんの「境界の神話」というポケットパークの向かいに 重要文化財の「星名邸」という建物がある。 現在は修復中らしく仮囲いに覆われていて見ることは出来なかったが、この建物をモデルとして ジェームズ・タレルの「光の館」は作られている。 この交差点に魅力的な看板が。「松乃井酒造」蔵元と。 看板をたよりに南に下って寄り道をすると、すぐのところに「松乃井」の酒蔵があった。 酒蔵の母屋は昔ながらの日本建築で旅籠か美術館かと思う程バランスのいい美しい建物だった。 話を聞くと、この辺りも新潟の大地震の影響をかなり受け、酒瓶はかなりの数が割れ、母屋の方も やっと最近補修が終わったところだったそうだ。 家族経営で決して商売上手そうではなかったが、傍らで遊ぶ子供の姿と 一生懸命立て直そうとしている若いご主人に爽やかささえ感じた。 話を大地の芸術祭に戻す。 先程の「上野」の交差点を西に進むとほどなく「ナカゴグリーンパーク」がある。 ここにはいくつものランドスケープ的な作品や彫刻的な作品や建築的なモノもある。 中でもジェームズ・タレルの「光の館」は体験型の作品なので魅力的。 建物としても綺麗でその場その場での景色や空間の見せ方など素晴らしいもがあった。 夕方にならないとこの作品の本当の良さは体験出来なさそうであったが 係の方から作品のこと、タレル氏のこだわりなど色々と興味深い話も聞けた。 その他では・・・ 母袋俊也の「絵画のための見晴らし小屋」はガイドブックでは外観の写真なので 建築的なモノかと思っていたが、内部からの景色の切り取り方が美しい作品だった。 たほりつこの「グリーンヴィラ」は象形文字的な芝生の隆起で正直あまり魅力を感じて いなかったがその場に立つと自分の中の子供の心をかき立てられる作品だった。 ジェームズ・タレル「光の館」 雑草記-タレル01 雑草記-タレル02 母袋俊也「絵画のための見晴らし小屋」の窓からの景色 雑草記-風景切り01 雑草記-風景切り02 たほりつこ「グリーンヴィラ」 雑草記-グリーン01 雑草記-グリーン02
  • 2009.11.12 | 
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大地の芸術祭-その3

会場となる妻有地域を6つのエリアに分けている。 越後川口から南下してくるとまず「十日町エリア」に入る。 JR飯山線の十日町駅を中心とし、山側と信濃川を挟んだ西側の一部。 展示作品には多くの建築家も係わっているが、中でも有名な人で「ドミニク・ペロー」の 「バタフライパビリオン」があった。 これは田舎道にある親水公園の一角にあり、能舞台や地域の祭りの舞台にもなるらしい。 この地域は豪雪地帯なので冬にはその羽のような屋根を畳むことができる。 同じ親水公園内にあるのが「小さな家」という地面に埋もれた小さな空間。 地下室のような牢獄のような空間だがなぜか落ち着く。 その先には「うぶすなの家」という古民家がある。 陶芸家によりかまど、囲炉裏、洗面器、浴槽、床の間の壁とあらゆるものが作品で出来ている。 その空間で地元のお母さん達が地元の食材で料理を出してくれる食堂にもなっている。 陶芸家鈴木五郎の手による「かまど」は作品でありながら実際に機能する。 お母さん達の話では、5~6人で来ればそのかまどでご飯を炊いてくれると言っていた。 地元産のこしひかりを。 ここに立ち寄ったとき、ちょうどご飯が炊けたということだったので、営業時間前だったのだが 食事をさせてもらった。(かまどで炊いたごはんではなかったが・・・)ご飯がうまい! とれたての新米。夏の芸術祭の時には味わえない「秋」ならではの味だった。 さらにその奥に「胞衣 みしゃぐち」という土と古材でつくられた空間作品があった。 HPで見た時から気になっていた作品。 「胞衣(えな)」とは胎盤を意味するそうで、この土と古材に囲まれた空間は 穏やかで落ち着きがあり、なぜか心地いい空間だった。 とても建築的で刺激を受ける「場」だった。 ここから信濃川を渡って「川西エリア」へと向かう。 バタフライパビリオン
雑草記-作品01
雑草記-作品02
小さな家
雑草記-作品03
うぶすなの家
雑草記-作品04
かまど
雑草記-作品05
山菜ぎょうざ定食 
雑草記-作品06
胞衣 みしゃぐち
雑草記-作品07
  • 2009.11.06 | 
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大地の芸術祭-その2

越後妻有地域760平方キロメートル(これは東京23区の1.2倍)の範囲にわたるこの芸術祭。 「トリエンナーレ」という名前にあるように3年に1度開かれ、 2000年にはじまったので今年で4回目となる。 他の地方の芸術祭がどの程度続いているのか知らないが10年に渡って続いているのは 素晴らしいことだと思う。 芸術祭であるからアートは当然見所ではあるが、この地域特有の「棚田」「ブナ林」 「川」「渓谷」などの自然や「水」「酒」「米」「そば」などの食、そしてなにより「人」。 いくつかの展示施設では地元のお母さん達がお茶や食事を出してくれたりしている。 気さくにいろいろな地域に関する話や参加芸術家との係わりや出来事なども話してくれた。 そんな地域に根ざした部分がこの芸術祭の最大の魅力のように感じた。 妻有。「つまり」と読む。 名前の由来は新潟の日本海側の南の「どんづまり」にある地域。 どんづまり→づまり→つまり となったと地元お母さんに教えてもらった。 仕事柄魅かれるのは建築的なモノやランドスケープ的なモノなのでそういったモノを中心に見て来た。 この時期は「秋版」ということでメインであった夏に比べると展示の数はかなり減ってはいた。 特に人手が必要そうな古民家での展示が減っていたように思われる。 今回この地域へ北から入った。関越の越後川口から南下していった。
雑草記-棚田
棚田の風景
雑草記-清津峡
日本3大渓谷:清津峡
雑草記-秋山郷
清津峡より綺麗だった秋山郷
雑草記-松代
松代の月と「○△□の塔と赤とんぼ」
  • 2009.11.05 | 
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