遊んだことあるでしょ?

雑草記02.ナズナ これは「ナズナ」。どこかで見たことがあるでしょ? どこにでも咲いているこの草が、春の七草の一つであることを意識してみている人は少ないのではないか。 多くの人は、「ナズナ」の名前より「ぺんぺん草」の方がなじみが深いかも知れない。 茎を持って、三味線のバチ状の部分(実はこの部分は果実なのだが)を少し茎からはがすように下に引き下げ、左右に回し、ペンペン(実際にはシャラシャラ程度)鳴らした記憶があるのでは。 この季節、道端で勢いよく生えているので、この季節に芽生えるのかと思っていたが、芽生えは秋。 冬の間は葉を地面に張り付けて(この状態をロゼットと呼ぶらしい)越冬しているらしい。 何もそんな寒い時期を乗り越えなくても春に芽生えればいいんじゃないかと、お気楽な私は思ってしまうのだが・・・ この「ナズナ」アブラナ科ナズナ属。和名の「撫菜(なでな)」(なでたいほどかわいい菜)から変化したという説と夏には枯れてしまうため「夏無(なつな)」から変化したとの説もある。 学名は面白く、Capsella bursa-pastorisと言い、Capsellaはナズナ属を意味し、bursa-pastorisは、果実の形から・・・羊飼いの財布・・・という名が付いている。 そう言われると、あのペーターもこんなモノを持っていたような、いないような・・・ この「ナズナ」は、荒廃した土地でも生育する事から転じて、 「~が通った後はぺんぺん草も生えない」というように、一切合財残っていない状態を揶揄する時に用いられたりもする。それほど生命力も強く、どこにでも生えると言う事なのだろう。 調べて行くと「ナズナ茶」なるものまである。広くみんなに知られている幸せな雑草と言えるだろう。
雑草記-ナズナ01
雑草記-ナズナ02