雑草記26. アキノキリンソウ
日本全土と朝鮮などにも生育する多年草。
陽当りのよい山地、土手、ススキ原、路傍、河原、雑木林やブナ林の林縁といたるところで見かける。
乾燥地を好むようだがやせ地から肥沃地まで適応力に富む。
分布域も照葉林域から夏緑林域まで広域にわたる。
和名は「秋麒麟草」と書き、「秋に咲く麒麟草」の意であり、花が美しい『ベンケイソウ科のキリンソウ」にたとえたものらしい。
別名を『アワダチソウ」といい、花が泡立つように咲いているからである。
これはキク科アキノキリンソウ属。
同属の帰化植物に『セイタカアワダチソウ」がある。(雑草記17参照)
この「アキノキリンソウ」は薬草でもある。
花の時期の茎から上を採り、水洗いして日干しし、煎じて風邪の頭痛や、
のどの腫れの痛み、腫れ物の解毒に利用されるらしい。
食用にも適し、若苗の葉を揚物にしたり、塩ゆでしておひたしや胡麻和えなどにする。
色々と有用で生活に入り込んでいた草花だ。
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