
雑草記43 イヌホオズキ
夏祭りに行くと昔よく目にした「ホオズキ」。
これはその仲間であるが「ホオズキのようでホオズキでない」ので「イヌホオズキ」。
「イヌ」は、「犬」ではなく「否(いな)」。否定の意味から来ているらしい。
しかし漢字で書くと「犬鬼打」または「犬酸漿」。
おどろおどろしい文字であったり、難しすぎる文字。とても読めない。
この「鬼打」という漢字や「ホオズキ」という名前は、我々の良く知る「ホオズキ」の特徴から来ている名前のため、この草の特徴を表していない。なんか淋しい命名である。
温帯から熱帯にかけて広く分布。道端でよくみかける1年草。
古い時代に日本に雑草として入ってきたと推測される。
こういう植物を「史前帰化植物」というらしい。
高さは30~60cm程度あり、葉は互生し、卵形で縁に波形の鋸歯がある。
花のつく枝は節の間からのび、4~10個の白い花をつける。花期は7月から10月。
7~10mmの球形の緑の果実をつけるが、熟すと黒くなる。
「ソラニン」という物質を含む有毒植物なので間違ってもこの実を口にしないように。
発汗、下痢、腹痛などを起こすらしい。
