雑草記08 - 野反湖 ヤマハハコ
北アメリカから中国、ヒマラヤまで広く分布している多年草。
明るい緑葉と茎の頂部の白い綿毛をまとった葉と、頭花の白のコントラストが美しい。
雄しべと雌しべのそろった両性花の株と、雌しべだけの雌花の株とがありので「山母子」。
低地に生えている「ハハコグサ」と、その点で似通っているので、この和名で呼ばれるが、「ハハコグサ」とはことなる属に分けられている。
低山帯の乾いた草原や岩礫地の夏緑林域に生えるので、山へ登らなくても出合う事もある。
茎は細長く、薄く綿毛をかぶり、25~60cm程度で、葉は表面は緑色だが裏面は綿毛が密生して灰白色。
茎の先に白色の綿毛の生えた苞葉が数個つき、放射状に並んで花びらのように見えるが、実際の花は、
この苞葉内に白い小さな頭花が数個かたまって咲く。
整備された敷地内通路の路肩や落石防止のコンクリート補強をされた
法面などいたるところで見かけたが、見た目が高山植物っぽいので自分が高山に
登ってきたような錯覚をしてしまう。
キク科。ヤマハハコ属である。