
雑草記35. ウシハコベ
春の七草の一つに「ハコベ」がある。
その「ハコベ」は、「コハコベ」ともいう。
「コハコベ」によく似ていて、全体に大形なので頭に「牛」がついて「ウシハコベ」である。
日本全土の道端や空き地に生える越年草。
稲や麦と共に伝来した「史前帰化植物」とされる。
発芽の時期は通年とされているが、多くは秋に発芽して春に花を付ける。
花は花弁が10枚あるように見えるが、5枚の花弁が2つに深く裂けていてそう見える。
「コハコベ」とは区別しにくいが、「ウシハコベ」は、雄しべの花柱が5個に分かれており、「コハコベ」は、3個に分かれているので区別が出来るらしい。
その点からこれは「ウシハコベ」と判断している。
花期は4月から10月頃まで。
漢字では「牛繁縷」と書く。
これまた難しい漢字。
昨今TVでよく観かける知識を競うクイズ番組でも
読める人はいないのではないだろうか。
ナデシコ科であるが、ハコベ属、ウシハコベ属の両方の記述がみられる。
花弁の特徴の類似から「ハコベ属」とする見解と、雄しべの花柱の数の違いから「ウシハコベ属」とする見解とが見られる。
草花の分類の難しさを感じる。
