
雑草記46. オタカラコウ
キャンプ場の池のほとりに咲いていた。
本州の福島県以南から四国・九州、中国・朝鮮・樺太まで分布する多年草。
深山などの沢沿いなどに生え、湿地を好むようである。
葉は根生葉で、大きく柄が長く、フキの葉に似た腎円形。
よほど柔らかくおいしいのか写真の葉穴だらけであった。
花期は7月から11月くらいまでと長く、そのため花茎はどんどん成長し、高さは1~2mに達するらしいが、これはまだ50~60cm程度であった。
黄色の頭花を総状につける。頭花は5~9個の舌状花で、上を向く。
ひとつひとつの頭花は迫力はないが、まとまって大きな花序を形成しているので見応えのある花だ。
漢字で書くと「雄宝香」。
これに似た少し小振りのモノで「雌宝香」というものがあり、双方の比較で「雄」である。
茎や根に香りがあり、これが漢方生薬の竜脳(リュウノウ)香に似ており、この竜脳香は別名を宝香というためこの名がついた。
知らなかったので匂いを確かめることはしなかったが、また目にする機会があれば匂いを確かめてみたい。
が、元になっている竜脳香の香り自体は知らないのだが・・・
キク科のメタカラコウ属
