雑草記51. ゴゼンタチバナ
これも登山道で見かけた。
花期は7月から8月らしいがすでに終わりかけていて、本来は真っ白な花(みたいな苞)らしいが
少し枯れかけているのかどれも色があまりよくなかった。
亜高山帯に見られる常緑の多年草。
北海道、本州、四国に分布し、深山の針葉樹林下や林縁に生育する。
なので登山道でもよく見られるようだ。
高さは5~15cm程度とあるが、10cmを越えるものはなかった。
花は2.5cmほど、白~淡い黄緑色なのだが、この花弁に見える白いのは総苞片。
「総苞片」。苞(ほう)とは植物用語の一つで、花の下にあって、つぼみを包んでいた葉のこと。
そして、個々の苞を苞片という。また花序の下部の苞を総苞といい、個々の総苞を総苞片という。
で、本来の花はと言うと、この白い4枚の花弁状の総苞片に囲まれた中心に小さな花が
たくさん集まって付く。花弁が4枚、雄しべも4本、雌しべは黒紫色であるらしいのだが、
見たところ黒紫の雌しべらしいモノはあるが、花弁も雄しべも確認出来なかった。
秋にハナミズキに似た赤い果実をつけるらしい。
茎の上部に菱形の葉が2~3対輪生状につくが、大きさは1対ずつ異なる。
花の咲く茎と咲かない茎があるようで、咲く茎には6枚、咲かない茎には4枚のようだ。
「御前橘」と書き、発見された白山の最高峰の名「御前岳」からつけられ
果実の形がタチバナに似ているのでこの名がある。
ミズキ科のゴゼンタチバナ属。ミズキ科は木本が多いが、これは多年草で草花である。
同じミズキ科のヤマボウシなどと花の構造が良く似ている。
一級建築事務所
ユー・ジー・ユー・アーキテクツ