雑草記52. バイケイソウ
登山道の平坦な少し開けたところなどの陽当たりのいいところで見かけた。
丈が高いが、花が薄い緑色なのであまり目立たないが、シックで美しい花だった。
本州・北海道や朝鮮・中国などに生育、四国や九州などでも山地帯や亜高山帯にはする大形の多年草。
湿原周辺の草原や明るい林内などでみられる。
群生する傾向が高く、春に芽を出し、初夏に高さ1~1.5mにもなる花茎を出す。
茎葉は長楕円形または広楕円形で長さ20~30cmで平行脈が顕著。
葉脈部分が谷折れに曲がって葉を構造的に補強している。
基部は鞘状になって茎を囲むようにつく。
花期は6月から8月。大形の円錐花序に緑白色で2cm程の花を多数つける。
花弁の周辺は毛状にちじれて、切放しの布の端部のよう。
雄しべは6本で花被より短く、柱頭の先端は3つにわかれている。全て両性花であり
この点でよく似ているコバイケイソウと区別できる。
ユリ科のシュロソウ属。
漢字では「梅xx帆陝廖2屬・崘漾廚忙・董⇒佞・峪舁・廚忙・討い襪・蕁・この「紫蘭」の古名が「xx函廚破鑈媾犬暴个討・襪蕕靴ぁ・
ここまでは普通の解説。実はこの草花は天使と悪魔の顔を持っている。
天使の顔は、古くは薬草として利用されていた点。
この草に含まれるアルカロイドを利用して、ヨーロッパでは古代から根が吐剤として
アルカロイド粗抽出物が血圧降下剤として使用されたこともあったらしい。
が、副作用も強く今は使われないという。
また、東雲草(しののめそう)の名で殺虫剤としても使われた。
問題は悪魔の顔。
山登りの途中で目にするだけなら良いが、「山菜」という目で見た時に悪魔は微笑む。
芽生えの姿が、山菜の代表のオオバギボウシ(ウルイ)やギョウジャニンニクとよく似ている。
なので毎年のように誤食する事例がある。煮ても湯がいても天ぷらにしても毒は消えない。
このアルカロイドは有毒で下痢や吐き気をもよおし、血圧降下、心拍数の減少
めまい、手足のしびれ、けいれんなどの症状が出て、重症の場合は意識不明となって死亡します。
よく見ると両者は葉のつき方、葉脈の流れ方等はっきりとした違いはあるようなのですが。
山菜採りにはご注意を。
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